波は自然におきるもの
皆さん、こんにちは。
ここ最近世界情勢は「落ち着いた感」を出し始め、稼ぎ時である夏に向けて、ロシア情勢にかまってられないという本音が殆どなのだと推測しています。
円安が気になる日本経済ですが、これも一過性だと皆が気づいているとは思いますが、それでも取り上げるニュースが少ないこともあり、誰も日銀総裁の金銭感覚など気にしていないのに、大きな報道にしてしまうあたりは、やはり程度が低いと指摘しなければなりません。
フランスでは、「反マクロン派」の勢いを報道し、これから残り3年で「マクロンが推し進める攻めより、保守的な政治運営が望ましい」ことの裏付けを築いていこうとしているのでしょう。
人の目…というよりは、いかに大きな波を人工的に創り上げるかに注力しているため、雪だるま方式で「周囲固め」が雑に行われるようになったように感じます。その昔、政治記者の方が話されていた「入念な根回しと情報開示のタイミングで、政策は大きく変わる。だからこそ、どんなに些細な情報でも、注意深く確認する。」という言葉は、今の時代には死語なのでしょう。
今年の2月末以降、ロシアからの天然ガスなどのエネルギー供給が止まりヨーロッパの人たちの生活に支障をきたすほどのダメージであれば、各国がもっと早い段階でテコ入れをしていたはずです。しかし、その動きは一向に聞こえてこず、問題なく時は流れています。
しかし…、ここぞとばかりに使われる「ロシア情勢による価格値上げ」は、製造メーカーにとっては「棚から牡丹餅」と言っていいほど、有難かったのだと考えられます。この約3年間、コロナ禍で冷えに冷え切ったおさいふをどうにか挽回するためには、ある程度値上げしなければならず、1円引き上げることが非常に難しい状況に直面する…はずでした。そこにきての「ロシア情勢」で、かなり説得力のある、どうにでも理由として付けられる事態が起きたとも言えます。
報道は「それらしいことを伝えて、人の目を引き付ける」ことに全力を尽くし、企業は「世情を読み取り、周囲から文句が出づらくある程度説得力のある内容で、値上げする」…、まさに全員で創り上げた「雑な大波」だと言っても良いかもしれません。
そんなことよりも、私たちの生活はこれからどうなるの?と思われていることでしょう。答えは至って簡単です。「何も変わりません。…というよりは、私たちの見えている範囲では変わっていないように感じる」というのが正解です。当然、企業間での価格交渉は激しさを増しています。しかしそのような攻防は、くらしの中では全く見えません。例えば皆様がスーパーで目にする「刺身の盛り合わせ」。この商品に一体どれだけの人が関わり、どのような交渉があったのか…、なんて商品ラベルには書かれていません。
コロナ禍で、一際ニュースや広告で多かった「暗号通貨」という魔法。この大博打も、どこかで正当化されてしまい、多くの方が損失を出してしまっていると言われています。(=誰かがどこかで得している)こういった「いびつな人の心の流れをつくってしまった」のは、コロナ禍で「我慢した」という人々の心と、今の日本には全く関係のないロシア情勢からの「不安」が見事に組み合わさったのだと感じる今日この頃です。
今まさに問われている「意思決定能力」。ちゃんと持っているようで、実は鈍くなっていることに気づいている人はどれだけいるでしょうか…。
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